日経ビジネスによる特集の第8回です。
年金が減るから働きたくない? 制度が定年後の就労意欲そぐ
在職老齢年金で減額された部分は繰り下げによる増額計算の対象にはならないからだ。繰り下げをすれば、年金額は確かに増えるが、増え方は限定的なものにとどまる。
この説明だけではわかりにくいと思います。
年金を繰り下げ受給する場合、本来65歳からもらえるはずの年金額と給与の合計が月47万円を超えると、超過額の1/2が繰り下げ分から減らされます。
例えば65歳からもらう場合の年金が月16万円とします。2020年定年世代の平均額です。
65歳以降も再雇用で働けたとして年収384万だと月収32万で計48万となり(48-47)/2=5千円が繰り下げ分から引かれます。
つまり平均以上の年金をもらっていれば年収300万円台でも、頑張って繰り下げした年金が減らされることになります。
これが就労意欲を阻害しているというのはもっともな話です。
以前に在職老齢年金の上限を62万円にするしないで話題になりましたが、ニュースなどでは年金繰り下げ時の問題をちゃんと説明していなかったと思います。
知らない人が多いのではないでしょうか。
こちらの記事のほうがわかりやすいかもしれません。
在職年金は収入多いと受給額減る 繰り下げも効果薄