老齢年金を繰上げ・繰下げ受給している人の割合はどれくらい？(生命保険文化センター)
繰下げ受給を選択している人の割合は、国民年金では1.5％、厚生年金では0.9％です。
男性の割合をゼロだとしても、女性の国民年金の繰り下げ受給の割合は約3%ということになります。
女性は寿命が長いので損益分岐点を超えて長生きする可能性が高く、得する可能性が高いです。
さらに、金額が少ないためにほとんどが控除され、保険料や税金を取られにくいという有利さがあります。
それなのになぜ3%以下しか繰り下げしていないのでしょうか。
この原因を調べたのですが、よくわかりませんでした。
考えられることは、多くの女性は65歳くらいになると、
■健康・体力の問題
・体調不良になり、長生きする自信がなくなる
・体力が落ちて働くのがきつくなり、収入が減って年金が必要になる
■同調圧力
・周りの同年代の知り合いがもらい始め、消費を楽しんでいるのがうらやましい
■収入確保
・受給の案内が届き、目先の自分のお金が欲しくなって申し込む
といったところでしょうか。
日経の記事に、いままでは特別支給の老齢厚生年金をもらえていたため、そのまま惰性で65歳からもらうという非合理的な判断をしていたが、今後は誰ももらえなくなることで合理的な判断ができるようになり繰り下げが急増する、という説明があります。
これからは「年金繰り下げ」が増える その理由とは…(日本経済新聞)
しかし自分のお金のことであり、年金事務所で詳しく説明を聞いた上での判断であるはずなので、それを非合理的と決めつけるのはおかしいと思います。
最も有利なはずの人たちですら繰り下げしていない原因がわからないと、今後もほとんど繰り下げが増えないということになるかもしれません。
