YukunP’s diary

古すぎる「定年」のイメージを変えたい! 今の定年は違うんです

多くの高齢YouTuberが年金は繰り上げ受給がいいと主張しています

「繰り上げ派」というらしいです。

【年金】繰上げ受給の効果3つ。繰上げ0.4%は問題ないし、年金総額は変わらない。安定収入、自由時間、老後は収入を減らすのが税金面、健康保険面で有利。(年金暮らし70)

年金の繰り上げ受給を62歳で決めた3つの理由 / 62歳年金一人暮らし(ソロシニアライフ)

61歳7ヶ月で年金の繰り上げ受給(としさん)


これらの主張をまとめると、
・いつ何があるかわからない(急に死んでしまうかもしれない)
・だから損益分岐点を越えて長生きできないと確信している(健康に問題がある?)
・それなら繰り上げがお得
健康寿命は72歳であり、60代を有意義に過ごすためにも繰り上げで年金をもらうべき
・目先のお金が欲しい
・繰り上げて住民税非課税になれば社会保険と税金が安くなり、給付金ももらえる
といったところでしょうか。


これはひとつの考え方ではあると思います。
60歳から繰り上げ受給すると24%減額されますが、安定した収入を得られます。
さらに働き、足りない分を貯金から補填すれば、生活レベルを上げることもできます。
住民税非課税になれば、社会保険と税金の負担が減り給付金も期待できます。
60代はこれで楽で充実した生活を送れるかもしれません。


しかし予想通りに健康寿命が70代前半で尽きたとして、その後すぐ死ぬとは限らず、不健康な状態で長生きするかもしれません。
70代で働けなくなれば一気に困窮します。
貯金がなくなれば減額された年金だけでの生活になります。
インフレが定着し、年金額が増えたら住民税非課税でなくなるかもしれません。


YouTubeで検索すると、年金は繰り上げ受給すべきと主張している動画がいくつも出てきます。
それぞれ当事者の体験談でもあり、説得力があります。
これに影響されて繰り上げする人が増えるかもしれません。


繰り上げ受給はいいアイデアに見えますが、将来の生活困窮リスクを高めています。
年金が少ない人ほど繰り下げて増やした方がよく、年金だけで収支を合わせられるようにしてリスクを低くするべきです。


年金も貯金も少ないというのは、いつ何があるかわからないと目先ばかりを考えて将来を考えなかった結果だというのもあると思います。
年金受給の判断の際にも同じ行動をとるなら、その結果は同じように苦しいものになってしまうでしょう。