YukunP’s diary

古すぎる「定年」のイメージを変えたい! 今の定年は違うんです

年金が少ないなら繰り下げ受給すればいいというのは甘い考えだと思う

公的年金の目減り 2~3年の繰り下げ受給でカバーも(日本経済新聞)

厚生労働省が2019年に公表した財政検証の経済前提を基に、独自に試算しました。将来の経済が「やや悲観」(財政検証のケースⅣ)の場合、現在の年金額に比べて、今50代の人は約1割、40代の人は約2割、30代以下の人は約2~3割、目減りする予測になります。

現実的な対策の一つが「繰り下げ受給」です。 年金の受け取り開始を65歳から遅らせると、1カ月につき年金額が0.7%増えます(最低でも12カ月の繰り下げが必要)。現在からの目減りが2割程度であれば、受給開始を2~3年繰り下げれば取り戻せます。

 

 繰り下げをするためには、その期間の生活費全額の確実な収入が必要になります。

 年金がない期間に再雇用が設定されているわけであり、繰り下げの期間には再雇用はなく、どうやって稼ぐかを考えなければいけません。

 運よく再就職できればいいですが、できなければ300万から400万を稼ぐために夫婦でパート・バイトを複数掛け持ちすることになるかもしれません。

 今の30代が年金をもらう頃には支給開始年齢が70歳になってしまうかもしれず、そうすると3年繰り下げるために73歳までフルに働くことになります。

 そんなに働けるでしょうか。

 年をとってもいつまでも働けるとは限りません。

 会社は40代くらいからやめさせようとしています。55歳で役職定年、60歳で定年となるのは変わらず、その後もできるだけやめさせようとするでしょう。

 そんな中で70歳まで再雇用で10年働いたあと、再就職して73歳までフルに働き続けられるでしょうか。

 かなりの体力と精神力と能力が必要です。

 若い人は逆風の中で働くことの大変さがまだわかっていないと思います。


 75歳くらいだと死ぬ可能性も出てきます。73歳までフルに働いて、さあこれからは老後を楽しもうと思っていたらそれまでの無理がたたってすぐに寿命がくるかもしれません。その時に病院のベッドでどう思うでしょうか。

 いつまでも働くことを前提に考えていると、実際には思いがけず仕事ができなくなる要因が健康以外にも出てきて働けなくなることもあり得ます。

 年金受給を繰り下げるかどうかは自分が長生きすることを確信している場合にのみすべきで、場合によっては繰り上げを覚悟すべきです。

 さまざまな理由でやむを得ず繰り上げ受給せざるを得ない状況になり、年金がさらに減る可能性も考えて、もっと貯金する、若い時にもっと働く、節約するなど対策しておくべきだと思います。