ネットの記事で、
「年齢を重ねていくと、病気などもあって働けなくなり、生活が苦しくなるリスクがあります。だから働けるうちは働いてできるだけ年金を繰り下げて増やし、リスクを最小化すべきです。年金は保険なのだから「元を取る」という発想は意味がありません。年金は損得で考えるものではありません。」
などというアドバイスをよく見ます。
しかし、これが当てはまるのは年金額が少なく、資産も少ない人です。
例えば夫婦の年金が国民年金のみの月13万円で、資産がゼロだとすると、将来二人とも働けなくなった時に生活が苦しくなるかもしれません。
そこで、75歳まで繰り下げれば84%アップの月23.9万円になり、これなら十分暮らしていけそうです。
逆に年金額が多く、資産が十分ある人はお金のリスクがないので当てはまりません。
例えば夫婦の年金が厚生年金と国民年金で計月22万円とすると、資産もあるので、65歳から受給してもこれだけで暮らしていけそうです。
そういう人は、元を取るために、損得で考えて年金の受け取り方を決められます。
年金のアドバイスが当てはまるかどうかは人によって違うので、自分の場合はどちらなのかをよく考えることが必要です。