YukunP’s diary

古すぎる「定年」のイメージを変えたい! 今の定年は違うんです

DIE WITH ZEROを読み解く

DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール(ビル・パーキンス (著))

Amazonの試し読みによると、だいたいこんな内容です。


前書きは、アリとキリギリスのイソップ寓話から

誰もが生きるために働かなければならないのだが、
働くこと、つまり金を稼ぐことは「本当の人生」ではない。
やるべきことは、人生を豊かにすることであり、
それは、遊ぶ、楽しいときを過ごす、十分に生きる、ことである。


目次から

ルール1 「今しかできないこと」に投資する
貯めるだけではだめで、「今しかできないこと」に惜しみなくお金を使う
過度に貯金することを戒めている とくに若いころの節約

ルール2 一刻も早く経験に金を使う
経験すること、思い出作り、は老後の備えより大切

ルール3 ゼロで死ぬ
多くの人が、せっかく貯めたお金を使えない残念な人生を送っている
・金を稼ぎたい中毒の人
・仕事が好きな人
・老後に備えたい人

ルール4 人生最後の日を意識する
貯蓄を持たず長寿年金を持つべき

ルール5 子供には死ぬ「前」に与える

ルール6 年齢にあわせて「金、健康、時間」を最適化する
金の価値は加齢とともに低下する
若い頃に健康に投資した人ほど得をする
中年期には、金で時間を買いなさい

ルール7 やりたいことの「賞味期限」を意識する

ルール8 45~60歳に資産を取り崩し始める
思ったほど老後に金はかからない
老後を待たずに金を使い始めよう

ルール9 大胆にリスクを取る


この本は、若者向けと、中年以降のお金持ち向けの2つの内容が、混ぜられて書かれているためにわかりにくくなっています。

若者向けには、

・「今しかできないこと」に惜しみなくお金を使う
・経験すること、思い出作り、は老後の備えより大切

と、若いうちから経験にお金を使うように促しているのですが、若者は先が長いのでバランスを考えてお金を使うべきです。つまり、

時間と金という限りある資源を、いつ、何に使うか。この重要な決断を下すことで、私たちは豊かな人生を送れるのである。(ルール1より)

というアドバイスになります。


中年以降のお金持ち向けには、

・ゼロで死ぬ
・人生最後の日を意識する
・子供には死ぬ「前」に与える
・やりたいことの「賞味期限」を意識する

と、もう先が短いのでいますぐお金を使うべきだと促しています。


この本はいろいろなところで取り上げられ、話題の本になっているようです。

【続々重版決定! 口コミでじわじわと話題に】
お金の「貯め方」ではなく「使い切り方」に焦点を当てた
これまでにない「お金の教科書」(Amazonのページより)


経験にお金を使え、使い切れ、と繰り返し言っているだけなのに、
「口コミでじわじわと話題」なのはなぜでしょうか。

おそらく、頑張って稼いで節約してお金持ちになりたい若者の心に響いたのだと思います。

この本を読んで、こんなに我慢してまで節約すべきなのか、もう少し使うべきではないか、と改めて疑問を感じたのでしょう。

そして将来お金持ちになったときを想像し、死ぬまでに使い切るべきだろうか、節約体質のまま使い切ることができるだろうか、もし使い切れなければ節約してお金を貯めたこと自体が無駄だったことになるのではないか、といろいろ考えさせられる本なのだと思います。