YukunP’s diary

古すぎる「定年」のイメージを変えたい! 今の定年は違うんです

DIE WITH ZEROはほとんどの高齢者には参考にならない本です

「DIE WITH ZERO」の本は、タイトルは高齢者向けに見えるのですが、内容はほとんどの高齢者には参考になりません。その理由は、


1.この本のアドバイスはお金持ちに限られる

老後資産が平均前後以下の人は対象外です。
リフォーム費用、介護費用などにある程度残すことを考えると、そもそも使い切れるお金がありません。


2.お金持ちでなければ考え方が逆になる

「金の価値は加齢とともに低下する」は、お金持ちでなければ逆になります。

つまり、
・必要以上にあるお金の価値は加齢とともに低下する
・ある程度必要なお金の価値は加齢とともに増大する
ということです。

若い時は稼げるので自分と比べてお金の価値は低く、
高齢になると稼げなくなるので、自分と比べてお金の価値は高くなります。
歳を取ったらお金が頼り、というのはよく聞きます。

「ある程度必要なお金」は数千万円くらいまでだと思われるので、ほとんどの人にとっては「お金の価値は加齢とともに増大する」が当てはまり、逆になります。


3.高齢での生活を軽く見ている

もうひとつは、高齢での生活を軽く見ていることです。
若い時を優先しすぎています。
高齢での時間も同じように重要です。

若い時にお金をたくさん使って楽しむことができれば、高齢になって貧困に苦しんでもいいということにはなりません。

著者がなぜこう書いているのかを考えると、1969年生まれの現在54歳であり、この本を書いたのは50歳くらいと思われるので、まだ60代以降の気持ちが分からないのだと思います。

これは著者のように若くして大金持ちになった人向けのアドバイスであって、
高齢の小金持ちは真似しないほうがいいです。


とはいえ、多少は参考になる部分もあります。様子を見ながら着実にお金を使っていく、それでも余るようなら子供に少しずつ生前贈与する、くらいでしょうか。

最初は自分に当てはまるように思えたのですが、よく考えるとそんなことは全くないと思うようなりました。

あまりにも違う境遇の人のアドバイスは、自分に本当に当てはまるかよく考えてから受け入れた方がいいです。