歩き続ける力(2019/4/11)
ある山のビジターセンターでたまたまこの本を見つけました。
似た内容の本がいくつか出ています。
65歳から始める健康法(2014/6/26)
三浦雄一郎の「歩く技術」 60歳からの街歩き・山歩き(2011/10/12)
三浦氏は、
・50代までに世界七大陸の最高峰をスキー滑降した
・70,75,80歳でエベレストに登頂した
ことで知られています。
とんでもないエネルギーにあふれた人という印象がありました。
しかし、この2つの偉業の間の60代に危機があったことは知りませんでした。
・目標を失い、メタボになり生活習慣病の百貨店となった
・余命三年を宣告された
この状況で考えたことは、こうなった大もとの原因は、自分には目標がないからである、ということです。
せいぜい「次はこの温泉に行こう」「ゴルフの飛距離を伸ばそう」といった目標しかありませんでした。
そこで設定した目標は、「親父が99歳でモンブランに行くと言っているから、自分はもう一度エベレストに登る」というものです。
ここからトレーニングが始まります。
・まず普通の60代の健康体に戻す
・2年間日本でトレーニングをし、富士山に登れるようにする
・3年目からはヒマラヤに行き、4000m、5000mと高度を上げて5年かけて登る
70歳でエベレストに登る。登れるなら死んでもいい。死んだ気でやってみようと決意したことによって、再び生きる目標を取り戻せた
高齢者がこの本から学べることがいくつもあると思います。
・目標を持つことが重要であること
「人間というのは、目標を失うと、どんどんダメになっていくものだ」
年齢を気にせず、何歳になっても新しい目標を持つ
・目標が決まったら一歩を積み重ねる
過去を振り返らない、美化しない
昔はできたのにとやる気をなくすのではなく、
現状を冷静に分析し、これからどうすべきかを考える
・「攻める健康法」という発想を持つ
現状維持を目指していると老化が進む
体力を維持するのではなく、体力向上を目指す
高い目標を立てるほうがいい それによってアンチエイジング効果がある
アンチエイジングができれば、元気でいられる時間が長くなる
この中で、目標を設定することが一番難しいと思います。
三浦氏の場合はわかりやすいです。
自分が若いときにできたこと、あるいはそれに近いことを設定し、それを少しだけハードルを下げて再度チャレンジしています。
これなら成功しやすいでしょう。
高い目標を設定できない場合は、当面は小さい目標を達成していくなど、自分なりに前に進むことも必要でしょう。残り時間が限られているからです。
「人生何歳からでもチャレンジできる」をそのまま受け取るのではなく、そのための具体的な計画立案、実現方法、実現スケジュール、を準備することが必要です。
「攻める健康法」はすぐに取り入れることができます。
もう一度スキーを始める、もう一度富士山に登る、それを目指してトレーニングを始めるというのはどうでしょう。
本にあった1kgのアンクルウエイトを両足に装着してウォーキングをするというのもやってみようと思います。