YukunP’s diary

古すぎる「定年」のイメージを変えたい! 今の定年は違うんです

嫌老社会を超えて(五木 寛之 著)

嫌老社会を超えて(五木 寛之 著 2015/9/19)

9年前の本です。有名作家の本なので、たくさんの書評があります。

「「嫌老」を克服し、「賢老社会」をめざそう」

これも、嫌悪する人を批判するのではなく、嫌悪される高齢者が改善しようという主張になっています。


作家・五木寛之氏 高齢者へのヘイト「嫌老」の感情をあらわにさせないために(産経ニュース)

ご本人の解説がありますが、何を言っているかよくわからないので代わりに書評を探しました。

 

高齢者は「金食い虫」たる存在か「賢老」への道を探る(Wedge ONLINE 2015/10/18)

高齢者の問題は、
・若い世代が電車で席を譲ろうとしたら「年寄り扱いするな」と拒否する
・逆に子供や妊婦を押しのけて座ろうとする
・認知能力が低下しているのに車を運転し事故を起こす
・ゴミ屋敷を放置する
・月に40万の年金をもらっているが、その金は現役世代から出ている
 (40万は多すぎるのでおそらく企業年金込み)
・重症でないのに高齢者が頻繁に病院に通い、待合室がサロン化している

高齢者に違和感をもつ人は多い

五木氏が「新たなヘイトスピーチの予感」と懸念しているように、五木氏のいう「金食い虫」たる存在の自分たちに向けられている強い憎悪や嫌悪感、拒否感など厳しい視線に気付いているだけに、五木氏の言は説得力がある。

つまり、高齢者は金食い虫であるため、若い世代がヘイトや強い憎悪を感じ、嫌悪感、拒否感を持っているということです。

この状況に対する五木氏の提案は、
・高齢者を対象とした製品の開発やマーケティングは高齢者に任せる
・一定以上の収入のある豊かな人は年金を返上する
・高齢者は選挙権を若い世代に譲る
です。


この問題認識と提案は全くおかしいと思います。
一部の行儀の悪い高齢者を取り上げて、全体がそうであるかのように非難しています。
そして、被害を受けた高齢者が、苦労して獲得した権利を差し出して、これ以上の被害を防ごうと提案しています。

いじめられた子に対し、いじめられないようにするにはいじめっ子に媚びを売りなさいとアドバイスしているのと同じです。

このような主張は全くおかしいし、多くの人が五木氏を賞賛しているのが信じられないくらいあり得ないことだと思います。