1955年4月1日生まれ(現在68歳)までは61歳で厚生年金の報酬比例部分がもらえていました。
だから、再雇用で1年だけ働いて年金が一部もらえるようになったからやめる、ということもできました。
ところが、1959年4月2日生まれ(現在64歳)だと64歳でやっと報酬比例部分がもらえるようになります。4年間無収入なので、4年間は働かなければなりません。
そして1961年4月2日生まれ(現在62歳)からは65歳からの支給になり、5年間無収入なので、5年間働かなければなりません。
たった4歳、6歳の違いで環境が激変しています。
無収入と少しでも収入があるのでは大きく違います。
今の68歳は再雇用で働くかやめるかを選べたのに、今の64歳と63歳は4年間、62歳以下は5年間働かざるを得ない状況になっています。
再雇用で働いている人の中にはやめたいのにやめられない、追い詰められた人もいるのではないでしょうか。
この苦しい状況がまったく伝えられていないと思います。
これから団塊ジュニアが定年になるにつれて犠牲者が累積し、やっと世の中に知られるようになるのかもしれません。
広く知られるようになったあと、働きやすくする、給料を上げる、などの対策が取られるかどうかが注目点ですが、もしかしたら何も対策が取られないかもしれません。
国は会社に丸投げ、会社は現場に丸投げ、現場は何もしないという状況です。
再雇用社員が自分で何とかしろということになるなら、自衛するしかありません。