YukunP’s diary

古すぎる「定年」のイメージを変えたい! 今の定年は違うんです

定年の問題とは新しい環境になじめない適応障害ではないか

 適応障害とは(厚生労働省)

 適応障害は、ある特定の状況や出来事が、その人にとってとてもつらく耐えがたく感じられ、そのために気分や行動面に症状が現れるものです。たとえば憂うつな気分や不安感が強くなるため、涙もろくなったり、過剰に心配したり、神経が過敏になったりします。

  定年男性があまりにも会社に特化していたために、再雇用や家庭に適応できず苦しいという状況は、まさに適応障害だと思います。

 その対策があります。

 適応障害の治療はどんなことをするのでしょうか? まず、治療のひとつは「ストレス因の除去」になります。~ ストレス因の除去とは、環境調整することです。たとえば暴力をふるう恋人から離れるために、ほかの人に助けを求めるなどがこれにあたるでしょう。

 普通に考えれば再雇用は環境変化や給料低下が少なく最も有利のはずです。
 それなのに再雇用はやめたほうがいいと言う人がいます。
 今まで地位が高く命令して従わせる立場であったのに、一段も二段も下の立場で再スタートし、命令に従う立場にどうしてもなれない、耐えられないといった場合です。
 これは再雇用という環境に対する適応障害と考えるとわかりやすいです。

 どうしても無理ならそこから逃げて、再就職、起業、リタイアするというのは、「ストレス因の除去」であり合理的です。

 もちろん周到な準備の上での再就職、起業、リタイアなら逃げではありません。

 家に居場所がないというのも適応障害と考えるとわかり易いです。
 家でずっと偉そうにし、何もしないでいれば家族とぶつかることもあるでしょう。
 この状況で家を出るのは「ストレス因の除去」になるので合理的な対応です。
 ずっと車中泊で旅行し続ける人というのはこういうことかもしれません。

 しかしこれができるのは少数なので、家族、夫婦の問題には立ち向かわざるを得ません。

 ストレス因が取り除ける、あるいは回避できるものであればいいのですが、家族のように動かせないもの、離れるのが難しいものもあります。
 こうなるとストレス因の除去だけではうまくいきませんので、次のステップも必要となります。
 ストレス因に対して本人はどのように受け止めているかを考えていくと、その人の受け止め方にパターンがあることが多くみられます。このパターンに対してアプローチしていくのが認知行動療法と呼ばれるカウンセリング方法です。また現在抱えている問題と症状自体に焦点を当てて協同的に解決方法を見出していく問題解決療法もあります。

 つまり、家族の問題というのはパターン化されているので、カウンセラーが間に入り、本人と家族と話し合って関係を改善していくことが多くの場合可能であるということでしょうか。

 自分の子供が適応障害になって「甘えるな」と言っていたのに、自分が適応障害であるとは認めたくないでしょうが、この考え方は問題解決に役立つような気がします。