YukunP’s diary

古すぎる「定年」のイメージを変えたい! 今の定年は違うんです

プレジデント誌の「定年」の特集について

「定年」の新常識 2024(プレジデント2024年3/29号)

最初の文章の担当が「定年後」の著者の楠木新氏であることから、この特集は「定年後」の本の内容を中心に作成したものと推測できます。


この6ページの文章には疑問がたくさんあります。

「金持ち定年への4つの分岐点」
⇒定年の少し前なら、金持ちかどうかの勝負はほぼ終わっているはずです。50代から起業して金持ちを目指すというなら、それはかなりハードルが高いです。

「同じ収入なのに裕福な老後を送る人、経済的に困窮する人がいる。どこで分かれた?」
⇒それはお金があっても堅実に暮らすか、お金がないのに無駄遣いするかの違いに決まっています。

「5年後の自分がどうなるかもわからないのに30年も先から逆算することに意味があるのか」
⇒これは大いに意味があります。長期計画を立てておいて、3年、5年ごとに見直します。「5年後の自分がどうなるかもわからない」という考えがあるから、60歳から年金をもらう、という間違った選択をしてしまうのだと思います。

「50代で次の職探しを始めるか」
⇒これは著書「定年後」にある、起業して第二の人生を輝かせるということです。一生ハードに働くことが前提になっており、ゆるく働く、働かないで遊ぶ、という選択肢はここにありません。

「定年を前に支出をまとめて見直すか」
⇒見直すのは当たり前です。年金の範囲内で暮らさないと持続性がありません。起業しても安定した収入が得られる保証はありません。

「お金の相談相手がいるか」
⇒普通はいません。いないからと金融機関の営業マンに相談するとカモられるので、自分で考えるしかありません。

「現役時代に身銭を切ったか」
⇒これはちょっと意味不明です。会社の経費で出張したり食事したりをたくさんしたらしく、特殊な状況のようです。


定年で考えるべき大きなテーマは、60代前半の再雇用の働き方、お金、健康、リタイア後の生き方、ではないでしょうか。

この特集には80%の人が選択する再雇用についてほとんど書いてありません。

そして、お金についてかなり迷っています。
もうほぼ勝負はついていて、あとはその範囲内で暮らすしかないはずです。

この特集は一生仕事をすることが前提であるため、仕事以外の生き方が追求されていないという問題があります。
いつかは仕事をやめるのに、やめたあとのことを考えていません。

「定年の新常識」というタイトルなのに、多くの人に当てはまらない残念な内容になっていると思います。