YukunP’s diary

古すぎる「定年」のイメージを変えたい! 今の定年は違うんです

老後のことをいつから考え始めるべきか

貯金・節約系YouTuberなど、20代、30代から老後のことを考えている人がいます。
しかし20代、30代で考えるのは早すぎます。まだわからないことが多いからです。


お金だけでもわからないことが多すぎます。

例えば、
・年金を支払っている途中であり、将来の年金額がわからない
・制度が変わる可能性が高い
・社会が変わる可能性がある
・自分が資産形成できれば年金は関係なくなる


また、生活が大きく変わるかもしれません。
例えば、地方、海外へに移住するかもしれません。その場合は生活設計が大きく変わり、老後も変わってしまいます。
節約を極めて最低限の生活で暮らしたい、と意識が変わるかもしれません。


そして知識不足です。
若いときに老後のことは想像がつかないと思います。
親を見ているからわかるよと言うかもしれませんが、世代・個人によって状況は大きく違います。

本やネットの情報は意外と間違いがあります。さらに間違いとは言えなくても、自分という特定の世代の特定の人には当てはまらないものが多いです。


ネットの記事を見ると、40代から考え始めることを勧めるものが多いです。

しかしこれは40歳くらいから20年かけて資産運用しましょうということであり、金融機関の都合で書いたものに過ぎません。この時期は教育費などでお金がかかり資産形成は難しいです。

40代は仕事、子供の進学など、目の前にやることがたくさんあります。まずそれらをやるべきです。


ではいつから考え始めるべきかというと、55歳がいいと思います。

役職定年になる、あるいは役職がなくても55歳くらいになると新規のプロジェクトが振られないようになり、時間が空くようになります。
その時間を使って、じっくり定年後を考え始めます。

この頃になると、年金、退職金、資産など、老後のお金の状況が決まってきます。将来について確度の高いシミュレーションができるようになります。

また、55歳になれば体の衰えを実感できます。すでに大きな病気になっているかもしれません。今後平均寿命を大幅に超えて長生きしそうなのか、それよりだいぶ手前で死にそうなのか、平均くらいなのか、自分で何となくわかってくると思います。

そして子供の進学・就職、家族の健康状態など、周りの状況が確定してきます。


考える時間があり、考える材料となる情報を十分に集められる、そしてその情報の確度が高い、これらを合わせていい判断ができるようになります。

重要なのは、本にもネット記事にもいい情報がないことを知ることです。残念ながら、この中から選べばいいという都合のいいメニューはありません。多くを自分で考える必要があります。


55歳から少しずつ老後に移行し、老後を体験しながら考え、少しずつ修正していきます。

だいたい5年先を考えていれば十分です。
役職定年になったら定年後のことを考え始め、定年になったら65歳以降のリタイア生活を考え始める、という感じです。


若い世代は、遠い将来に向けて無理のない範囲で資産形成する、ということだけで十分ではないでしょうか。