YukunP’s diary

古すぎる「定年」のイメージを変えたい! 今の定年は違うんです

米国インデックスファンドの弱点とは

ファンドマネージャーの奥野一成氏が、S&P500の弱点を解説しています。

まず、インデックス投資のリスクの説明です。

サラリーマン投資家に大人気「インデックス投資」の見過ごされたリスク(PRESIDENT Online)

長期投資においては、パッシブ投資なのかアクティブ投資なのか、という軸よりも、ポートフォリオ内に入っている企業が長期的に企業価値を増大できるのか否かということの方が、根本的に重要である

ということで、アメリカのS&P500と日本のTOPIXを比較しています。

S&P500とは
・6,000社余りの中から時価総額流動性を含めた定量的要素のみならず定性的な要素も加味した上で選ばれた企業500社から構成されている。
・年間20~30社程度の入れ替えが行われている。
企業価値増大を第一義に考えない企業はすぐにはじき出されてしまう。

TOPIXとは
東証一部に上場している全ての企業が「自動的に」含まれる。
・そもそも日本株式市場全体を表す経済指標として作られたに過ぎず、パッシブ運用の投資対象ではなかった。


過去30年のリターンは、S&P500が13倍、TOPIXが0.8倍です。(2021/1/7時点)
このように、インデックスなら何でもいいわけではなく、どのインデックスに投資するかが重要ということです。


だったら13倍のS&P500がいいだろうと考えるかもしれませんが、そうでもありません。


次に、S&P500の弱点について説明しています。

「世界最強の株式インデックス」S&P500が抱える決定的な弱点(PRESIDENT Online)

・1990年代後半にドットコムバブルがあった
・2007年にリーマンショックがあった
・ドットコムバブルで買った人は、その時を上回るのに12年もかかった
・バブルの中にいる人はバブルであると気づけない
・S&P500の最大の弱点はバブルが起こること
・S&P500インデックスには過大評価されている企業が潜んでいる
 (例えば参入障壁が低い、伸びしろが限られている企業)


つまり、はっきりとは言っていませんが、S&P500はバブルの最中であり、誰もそれに気づいておらず、バブル崩壊があると元に戻るまで10年以上かかるということです。

結局、S&P500インデックスに投資するということは、個別企業の利益の裏付けというよりはむしろ、「米国上場企業のダイナミズム」であるとか「時価総額(株価)を上げることのできない会社は除外される」というS&P500インデックスの仕組みを信じて投資するということです。
ここには個々の企業の利益の裏付けをとるという地道な作業が入っていません。だから相場の失敗=バブルに晒されるということになるのでしょう。


日本人が安い円で高いドルを買い、それでバブルのS&P500を買っているとしたら、リスクがかなり高い状態になっていると思います。

これから米国インデックスファンドを買おうとしている人は、慎重に考えた方がいいかもしれません。