YukunP’s diary

古すぎる「定年」のイメージを変えたい! 今の定年は違うんです

「若者は投資でリスクを取れる」を疑う

若者が投資でリスクを取れる理由として、

若者は、投資失敗による損失を、労働時間の延長や退職時期の先送り等によって補填することが可能

があります。
高齢者の資産選択と金融税制(全国銀行協会)

しかし今以上に働くことが本当にできるのか疑問です。

今でも一生懸命働き、節約して少しずつ投資に回しているのに、それがマイナスになってしまうとストレスが増えてしまいます。

その状態でマイナス分を取り戻すために余計に働くというのは、さらにストレスが増えることになります。

若者は先が長いので、失敗すると苦しむ期間が長いです。


さらに、若者の貯蓄は将来の使い道があるお金ではないでしょうか。

結婚、いろいろな物を買う、住宅取得、教育費、旅行、などです。
そのお金がなくなったら結婚できない、住宅が買えない、旅行を我慢する、となってしまいます。

子供を私立中学に行かせたかったのに、投資で失敗したから行かせられない、ということになれば家族から責められてしまいます。


そもそも、若者の貯蓄が、
・20歳代の中央値が110万円
・30歳代の中央値が370万円
という現状ではほとんどの人は投資する資金がないはずです。

少ない資金を投資するなら、投資してもしなくても、ハイリスクでもローリスクでも人生に大きな影響はありません。
だから議論する意味があまりないと思います。


つまり、

・若者が投資で損をしたら働いて取り返せると言うが、そう簡単ではない
・持っているお金の多くは使い道があり、余裕資金ではなくリスクは取れない
・余裕資金があるとしても少ない
・少額を投資するならリスクを取っても取らなくても人生に大きな影響がない
・だから議論する意味がない

ということになります。

投資の主役は若者ではなく、高齢者なのだと思います。