30歳くらいで「リタイアしました」とブログを書いているのをよく見ます。
彼らはたいてい十分なお金はなく、経済的自由を獲得したわけではありません。
だから実態は少なくともリタイアではありません。働かなければ生活できないからです。
自立しているニートの人も同じです。ニートと称していますが、何らかの方法で住居を調達し、最低限の生活費を稼いでいます。節約を極めることによって労働時間を最小にしているだけです。
これらは昔からある、「雇われたくない」ということだと思います。
単に会社員をやりたくない、ストレスが溜まり耐えられない、なじめない、といった理由でやめ、独立・起業しただけです。独立・起業なら新しい話ではありません。
以前は、独立・起業は会社員時代より頑張らないと軌道に乗らないので、ハードルが高めでした。
それがネットの発達でハードルが下がったのだと思います。
・いろいろな節約方法がネットで共有されている
・ブログ、Uber Eatsなど、ネットを使ったいろいろな少額の稼ぎ方がある
・ネットで資産運用ができ、少し稼げる
・稼ぎが少額なら所得がゼロになり、無税になって給付金などをもらえる
頑張らないゆえ、独立・起業ではなくリタイアと言っているのでしょう。
これはいいことなのでしょうか。
30代の一番頑張れる時期に頑張らない選択をしています。
それで難なく生活ができているので満足し、良しとしています。
低いところで安定していて、このまま一生現状維持かもしれません。
もしかしたら何か野望を持っているのかもしれませんが、そういう可能性は感じられません。
本人はいいかもしれませんが、もったいないと思います。
独立・起業と称して頑張ればいいのにと思います。
30歳でリタイアする生き方にはリスクがあります。
60代くらいで健康・体力に問題が出てきたときに、稼げない、お金がないなど、うまくいかなくなる可能性があります。
そのときに年金は少ししかもらえません。
この生き方は、一番いい30代を人生を楽しむために使うという考え方です。30代のうちはいいかもしれませんが、それ以降、苦労することが見えています。
これはひとつの生き方として定着するでしょうが、大きく広まることはないだろうと思います。