YukunP’s diary

古すぎる「定年」のイメージを変えたい! 今の定年は違うんです

「リタイア後も社会との接点を持ち続けることが重要です」を疑う

「リタイア後も社会との接点を持ち続けることが重要」かどうかをネットで調べてみると、真逆の2種類の意見があることが分かります。


リタイア後に社会的つながりを保つにはどうしたらいいか(リクルート)
【東大講師による提案】
「地域社会から孤立せず、幸せと健康を保って老いるにはどうしたらよいのか。」という課題に対しては、「地域で働くこと」がよい


定年後の社会との接点の確保(マイベストプロ)
【50代で独立した行政書士の意見】
社会との接点=居場所を持つということ
多くの異なる居場所を持つことは、それぞれの分野でしか味わえない、知ることが出来ないような貴重な経験や、出会うことのなかったような人脈を見出せます。
居場所を持つことは、生きる意義というよりも心身の健康の為でもあり、社会との接点を持つことで好奇心や関心、注意力を維持・拡大させることが出来ます。


65歳定年後も輝く人とダメになる人の致命的差(東洋経済ONLINE)
【FPの意見】
定年後も働くことで生きがいを持つことができ、健康になって、お金の余裕ができる。
仕事は、社会との接点ややりがいへとつながっていく。


FIRE卒業? 早期リタイアを中断した人が求める「働きがい」や「人とのつながり」の価値(フィデリティ投信)
【40代?のFPの意見】
仕事で得られる人とのつながりや働きがいは、お金には変えられない大きな財産でもある

 

リタイア生活に社会との関わりは必要なのか(Saunterer Reports)
【リタイアした50代の意見】
わたしにはこの「社会との接点を持ちたい」という気持ちがわかりません。
もともと独りでいることを好んで生活してきたこともあり、むしろそれほど親しくもない人々と接することがストレスだったりするので、社会との接点がなくなって快適なのです。こういう性格がリタイア向きだったのかもしれません。


アーリーリタイア者からみた”勘弁してほしい3つの言葉”(50代からの東京アーリーリタイア生活)
【50代でリタイアした人の意見】
仕事をしていたころ「社会と接点を持っている!」という感覚を持ったことがありません。
仕事以外の平日夜や週末も、趣味のスポーツで人と交流がありましたし、株や不動産投資でなにかと情報収集をします。投資活動を通じて社会貢献の一部にもなっていると感じます。
リタイアすることで「社会との接点がなくなる」というのはよく理解できない言葉です。

 

アーリー・リタイアすると社会との接点がなくなる?(米国株投資実践日記)
【50代でリタイアした人の意見】
社会との接点が絶えてしまうのは、会社以外の人間と交流をしてこなかったことや、仕事以外に関心がないことなど「自分」に理由があると考えます。


セミリタイア生活と社会の接点(いけるか!?40代後半からのセミリタイア生活)
【40代でセミリタイアした人による分析】
投資をすることで「社会」との繋がりを確認している
世の中の動きを見に行くことで、「社会に参加している感」が得られる


セミリタイアすると社会との接点が無くなる?(キムのセミリタイア日記)
【30代でセミリタイアした人の意見】
別に働くことだけが、社会との接点ではなくね?
社会全体の空気感、トレンド、常識とかは別に働いていなくても、全然把握できます。
実際セミリタイアして働いていないことで、社会から浮世離れしてしまい、人と感覚や話題、常識が合わずにギャップを感じることはありません。


つまり、
老年社会科学の研究者、フリーでバリバリ仕事をしているFPなどの意見は、

・働くことで孤立せず、幸せと健康を保てる
・働くことで経験、人脈、生きる意義、心身の健康を得られる

であり、働くことでいろいろな問題を解決できる、という考え方です。

一方、アーリーリタイアした人の意見は、

・働くことだけではなく、投資や趣味も社会との接点である
・仕事が「社会との接点」とは思わない人もいる
・ひとりが好き、むしろ社会との接点がなくなって快適、という性格の人もいる

であり、働かなくても問題なくやっていける、むしろ働かないほうが快適、という考え方です。


リタイア後も社会との接点を持ち続けることが重要かどうかは、自分が上の2つのどちらに当てはまるかを考えればいいと思います。

仕事を生きがいと考える人であれば、アルバイトでも、ボランティアでも、地域の役員でも、やることを頑張って探してそれに打ち込めばいいでしょう。

一方、仕事をしたくない、働きたくないなら、働かないほうがよく、孤立、幸せ、健康などの問題は働くこと以外の方法で解決すればいいのです。