Amazonの試し読みで1章の途中まで読めます。
第1部の1~3章では、主にエピゲノムについて解説しています。
・老化とはエピゲノム情報の喪失である
・エピゲノムの変化が老化の原因だ!
・エピゲノムを安定させれば若返りも不可能ではない
・老化を病気と認めれば老化との闘いには勝利できる
第2部の4~7章では、寿命を延ばすいろいろな方法を解説しています。
・薬以外の方法
食べる量を減らす、間欠的断食、アミノ酸の制限、運動をする、寒さに身をさらす、サウナ、タバコをやめる、放射線を浴びない、など
・薬を使う方法
メトホルミン、レスベラトロール、NMN、など
・研究中のいくつかの方法
・医療による方法
個人に特化した精密医療、オーダーメイドのがん治療、センサーの活用、など
第3部の8~9章では、人が死ななくなった場合に起こる社会問題について解説しています。
人口増加、政治家がやめない、社会保障の危機、広がる格差、などです。
最後に老化研究に割かれる予算が少ないことを嘆いています。
星一つのレビューを見ると、かなり厳しいコメントが並んでいます。
一見難しい本に見えるが実際は読みづらいだけの本。
結局のところ、書かれている事は研究段階であり、人類が老いない身体を手に入れる為の方法が確立されたわけではない。
また、老いなき世界を実現するべきだと主張する根拠もこちらが納得できる形で述べられている箇所はなかった。(薬の)それぞれの老化に効くとする成分の副作用については、あまり触れられていない。例えばメトフォルミンについては、かなりの確率で健常者が服用した場合、便秘になるだろう。QOLが著しく損なわれ、腸の癌発症率も高まる事は明らかである。著者の研究は発展途上であり、あまり真に受けない方が良いだろう。
高額なNMNサプリの宣伝とも見える。(業者がこの本を悪用しそうで心配)
未完成な研究成果を伝える危険性に真摯に向き合う姿勢がみられない。
老化は治療できると信じているが、今のところまだできておらず、研究を進めるためにもっと予算をつけるべきだ、という主張が書かれている本だということでしょうか。