YukunP’s diary

古すぎる「定年」のイメージを変えたい! 今の定年は違うんです

多くのメディアが「2025年4月から定年が65歳になる」という嘘を書いています

週刊ダイヤモンドの2022年10月8・15日合併特大号の特集「役職定年の悲哀」に、

「2025年4月から定年制を採用しているすべての企業において65歳定年制が義務となる」

とありますが、これは全くの間違いです。

現在は、厚生年金の報酬比例部分をもらっている人を対象として、労使協定で基準を設けていれば、本人が継続雇用を希望する場合であっても、その基準に達しない者の継続雇用を行わないことが可能です。
2025年4月からはその対象者がいなくなるので、全員の継続雇用が義務になります。
おそらくそのことを「65歳定年制が義務」と言っているものと思われます。


継続雇用は定年延長とは全く違います。
継続雇用なら60歳の定年でいったん退職させ、契約社員の身分として給料も半分以下にできます。
定年延長なら正社員の身分のままボーナスもあり、給料は大幅には下げられません。

役職定年を特集している興味深い記事なのですが、見出しで大間違いしていると記事全体が疑わしくなります。


世の中でこの間違いが広まっているようで、「2025年4月から65歳定年制」で検索してみると、1ページ目のうち、4つのウェブサイトが間違っています。

1. Schoo for Business ⇒ 間違っているとまでは言えないが「65歳定年延長とは」と書いている
2. 就業規則あんしんサポート ⇒ 間違いを注意喚起している
3. 厚生労働省
4. kaonavi人事用語集 ⇒ 間違っている
5. BIZREACH ⇒ 間違っている
6. 識学総研 ⇒ 間違っている
7. 宮内社会保険労務士事務所 ⇒ 間違いを注意喚起している
8. クミタテル ⇒ 間違いを注意喚起している
9. ヒトクル ⇒ 間違っている
10. 情報の断捨離 ⇒ 間違いを注意喚起している


注意喚起の文章を引用すると、

誤解に注意!2025年に65歳定年は義務化されません!

時々、お客様との会話の中で「65歳定年は近々義務化されるだろう」という話が出たり、中には「2025年4月から65歳定年が義務となる」と記載されている企業向け情報サイトもあったりして驚くことがあります。

「2025年・65歳定年義務化」という重大な誤報

【ご注意】2025年から65歳定年義務化という誤情報

 

企業の人事部門を顧客としている、人事が専門のウェブサイトの多くが間違っていることが驚きです。

ウェブの情報は信用してはいけないと言いますが、このレベルで疑わなければならないのでしょうか。