YukunP’s diary

古すぎる「定年」のイメージを変えたい! 今の定年は違うんです

企業年金の大幅減少でサラリーマンの老後に余裕がなくなっています

 ネットで年金関連の記事を探していると、国民年金や厚生年金の記事はよく出てくるのですが、企業年金の記事はほとんどありません。

 プレジデントのこの記事はそんな企業年金の実態をまとめた貴重な情報です。
 誰も知らない24業種企業年金ランキング

データが表に出てくることの少ない「企業年金」の情報。「あの有名企業はたくさん貰えるらしい」「公務員は優遇されている」など噂程度でしか知らないのが実情だろう。

 ということでやっぱり情報が少ないようです。

企業年金公的年金を補完する老後の所得保障のための制度といわれるが、存在感が薄れつつある。日本の年金制度は「3階建て」といわれ、1階が国民年金、2階が厚生年金でここまでが公的年金で、3階が企業年金になる。自営業者は国民年金しかもらえないが、会社員は国民年金と厚生年金が支給され、その合計平均月額は22万1277円(厚生労働省、17年度)。このなかには専業主婦の妻の国民年金の分も含まれる。~ 夫婦で20万円ちょっとでは老後の生活は厳しいだろう。頼りになるのは企業年金だが、確定給付年金の1人当たりの平均年金月額は約7万円(厚生労働省調べ)。合計で30万円にも満たない。もちろん企業・個人間の格差も大きい。

しかし、現実はもっと厳しい。企業年金を含む退職金額自体が減少傾向にあるからだ。経団連の調査によると、12年の平均退職金は約2500万円だったが、16年は約2400万円に下がっている。その背景には企業の退職金の抑制がある。想定利率を企業が保障する確定給付年金の利率も、経営へのリスク軽減のために下げる企業が増えてきている。

 退職金額の低下スピートが速すぎるのではないでしょうか。これに加えて利率低下も大きな問題です。


 退職金には退職一時金と企業年金の2つがあります。多くの会社では一時金で受け取るか、年金で受け取るか、組み合わせて受け取るか、を選べるようになっています。

驚いたのは年金払いではなく、退職時に一時金として一括で受け取る人が圧倒的に多いことだ。「概ね7~8割の人が一時金で受け取っています。最大の理由は税制上の退職所得控除でかなり優遇されるからです。年金で受け取っても給付利率が昔ほど魅力的でないこともある」すでに企業年金公的年金を補完する役割を失いつつある。


 15年くらい前から企業年金を受け取っている人の中には、今でも月20万円以上もらっている人が多くいるのでないでしょうか。
 夫婦の年金が22万円でも企業年金が20万円あれば合計月額42万円となり、かなり余裕があります。

 退職金が減少し利率が低下したことで、多くの人が一時金を選択するようになり、企業年金が激減しています。

 2017年時点の企業年金の平均が7万円なので、2020年定年世代が年金をもらい始める2025年にはもう少し下がって5万円、合計で月額27万円といったところでしょうか。これでは余裕はありません。

 今後はほとんどの人の退職金が控除額以下になり、全額を一時金でもらって企業年金がゼロになると思います。その結果、月額22万円で生活する時代が来るのでしょう。

 もちろん一時金でもらう分、貯金は多くなります。人によりますが一時金でもらうと減るのが怖くて使いにくいものです。

 一時金でもらった退職金をどのように運用し、どのように取り崩して生活費の赤字を補てんするかが各自の考えどころとなるのでしょう。