YukunP’s diary

古すぎる「定年」のイメージを変えたい! 今の定年は違うんです

政官財がそろって「人生100年時代」を唱えて高齢者を安く働かせようとするたくらみにのせられてはいけません

 来年4月から「70歳定年法」がスタート。70歳現役社会の幕開けは「定年消滅」へのカウントダウンでもある。もう準備はできていますか?(週刊東洋経済 2020年10月17日号)

人手不足の解消や社会保障制度の維持のためには、高齢者も今以上に長く働かなければならない。政官財がそろって「人生100年時代」を唱えるのも、そんな社会的な要請があるからだ。
 70歳現役社会の幕開け。例えば男性の平均寿命は約81歳で、それより短い健康寿命を考えれば、実質的に私たちは生涯現役社会の入り口に立ったとみるべきだろう。
 どちらにしても、もう60歳=定年の固定観念はなくなっていく。さらに一歩進んで、そう遠くない将来、定年という言葉自体、意味を成さなくなる日がやってくるのだろう。「定年消滅」の日である。何歳であっても働ける人は働き続ける。そんな実にシンプルな社会が目の前に迫っている。

 

 これは冒頭の文章ですが、おかしいところがたくさんあります。

 「人生100年時代」なのに男性の平均寿命は約81歳というのは矛盾しています。
 健康寿命を考えるなら早くやりたいことをやるべきであり、それは仕事以外であることが多いはずです。
 「定年」は経営者が正社員を合法的に解雇できる権利なので、手放すはずがありません。

 最もおかしいのは働く側の高齢者の意見が入っていないことです。

 この特集記事に登場するのは、売り場でシニアの販売員を使いたい家電量販店とホームセンターの社長、シニア向けの転職斡旋会社の社長、仕事一筋の商社の社長、です。
 シニアを安く使いたいという思惑がにじみ出ています。

 シニアを働かせることには、かなりの旨味があるようです。

 高待遇で「ぜひ働いてくれ」と言われるのであれば喜んで働くシニアはたくさんいるでしょうが、スキルのあるシニアを安い給料で人手不足の業界で使いたい、というのはあまり歓迎できません。

 60歳以降に働くかどうかは我々が決めることです。

 できるだけ生活費を下げる努力をすれば、すでにかなりの割合の人は働かなくても生活できる状態にあると思います。

 もう少し働いて稼ごうと思うなら少し働けばいいし、やりたい仕事があればやればいいし、なければ我慢してやる必要はありません。

 社会的な要請などは無視して自由に生きるべきでしょう。