という経産省の報告書が2017年4月にネット上に公開されて話題になりました。
この中に「定年退職を境に、日がなテレビを見て過ごしている」というスライドがあり、いろいろな記事やブログに今でも引用されています。これで「定年退職者は一日中テレビばかり見ている」というイメージが定着してしまったと思います。
しかし報告書をよく見ると、「(出典)2011年 総務省 「社会生活基本調査」」と書いてあります。9年前のデータを元にして作成された3年前の報告書を元に、2020年の今でもネット記事が書かれていることになります。その間のYouTubeの台頭やネット・スマホの進化は考慮されてないはずです。
さらに総務省のデータは「テレビ・ラジオ・新聞・雑誌」となっておりテレビだけではありません。図書館で新聞を数紙読んでいるならその時間も含まれることになります。データが古いことに加えてテレビ視聴時間の数字も怪しいことになり、これで「日がなテレビを見て過ごしている」とは言いにくいのではないでしょうか。
自分の場合は、YouTubeやネットばかりを見ているので、やっぱりそうだろテレビと同じだろと言われるかもしれませんが、受け身の視聴や活字媒体を読むことと、自分でコンテンツを探してみることは結構違いがあると思います。
今、一日中テレビばかり見ているのは、PCもスマホも全く使えない一部の人でしょう。そのために定年退職者全体がそう見られるのは大変残念です。