学び直し(en park用語集)
「個々人の能力を最大限に活かし、その力を発揮できる環境にしていきたいという目的から政府発信ではじまった再チャレンジ支援~「学び直し」のプログラムは、60歳以上の社会参加促進のためにも考えられています。」
この「再チャレンジ支援」は文部科学省の取り組みで、若者、女性、高齢者等を対象にしています。
・若い社会人が大学などでもう一度勉強する
・高齢の退職者が小学校などで教える
・家庭の事情で勉強ができない子供に学習機会を与える
・自立に悩む若者にキャリア教育をする
・子育てが終わった女性に学習機会を提供し復職支援する
これを見ると高齢者に対しては、いままでに獲得した知識をどう活用するかについて情報提供しますと言っており、学び直して新しいキャリアにつなげることは期待していないようです。平成19年度に予算がついていますが、その後どうなっているのかわかりません。
en parkではシニア割引がある八洲(やしま)学園大学を紹介しています。
デジタル大辞泉では、「以前に学んだものをもう一度学ぶこと。特に、社会人が、学校教育で学ぶ内容の知識を勉強しなおすこと。」とあります。やはり再び学校で勉強することを指すようです。
同じような意味の言葉に、「リカレント教育」があります。もしかしたらこちらが「学び直し」の元ネタかもしれません。
「多くの国では、いわゆる終身雇用制でないため、教育機関での職業技術についてのリカレント教育が必要とされる度合いが高い。その点、日本では職業技術は企業内教育によるところが大きかったが、派遣社員の増加にみられるように、従来の雇用形態が揺らぎ始めており、リカレント教育機関の整備の必要性が増しつつある。」
とあります。残念ながらリカレント教育機関の整備は今のところあまり進んでいないのではないでしょうか。
大学は学問をするところであり、すぐに役立つ知識を得るところではないと思います。今さら大学に入って勉強しても、それがすぐに仕事に使えるかわかりません。長い目で見れば大学で勉強したことが役に立つことはあるでしょうが、定年世代には時間がありません。趣味の延長や、人生を豊かにするため、大学に行くこと自体が目的ということならいいのですが、キャリアのために大学に行くというのは、残された時間が少ない定年世代にとっては選択肢にはなりにくいと思います。
定年後の高齢者が新しいことを学んですぐ実践に生かしたいなら、自分でネットなどを駆使して自習するしかないのかもしれません。