YukunP’s diary

古すぎる「定年」のイメージを変えたい! 今の定年は違うんです

「リスキリング」って何?

「学び直し」世界が競う、出遅れる日本 所得格差が壁(日本経済新聞)

新型コロナウイルスの感染収束後の経済成長に向け、欧米主要国が人材の「学び直し(リスキリング)」を競っている。デジタルトランスフォーメーション(DX)が加速するなか、スキルの向上は生産性のカギを握り国際競争力を左右する。出遅れる日本は公的支援の改善が課題だ。

 「学び直し」はリカレントだったと思います。調べてみると、リカレントは大学などで総合的に学ぶこと、リスキリングは各企業による社員教育であり、特にDX時代に対応させるための教育に限定されているようです。

 

 経済産業省のサイトにパワポがあります。なぜかリクルートの人が書いています。
 リスキリングとは―DX時代の人材戦略と世界の潮流―

 リスキリングの定義は、「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」であり、「近年では、特にデジタル化と同時に生まれる新しい職業や、仕事の進め方が大幅に変わるであろう職業につくためのスキル習得を指すことが増えている」です。

 

 DXに対応できる社員にする教育プログラムということなら通常の社員教育としてやればいいと思うのですが、何が問題なのでしょうか。その答えは先駆者とされているAT&Tの事例にあります。

・学習支援プラットフォーム「パーソナル・ラーニング・エクスペリエンス」の提供
・オンラインの訓練コースの開発と提供
・キャリア開発支援ツール「キャリアインテリジェンス」の提供
・社内のジョブ、スキルの明示化とスキルに報いる報酬体系づくり

 オンラインの学習ツールは日本企業でもかなり普及しています。

 問題は学習後です。スキルを習得したら報酬はどうなるのか、ジョブはどうなるのか、キャリアはどうなるのかが日本企業では明示されていないと思います。それだと誰もスキルを習得しようとは思いません。

 こう考えると日経の「出遅れる日本 所得格差が壁」というのはまったくずれていると思うのですが。