YukunP’s diary

古すぎる「定年」のイメージを変えたい! 今の定年は違うんです

ポジショントークはなぜ問題なのか

Wikipediaポジショントークの問題点が指摘されています。ちょっと読みにくいです。

プロがするポジショントークというのは、パッと聞いたところではポジショントークとは分かりづらい。理路整然と聞こえる。だがプロのポジショントークが理路整然としているように聞こえるのは、理屈が破綻していないかのようにあなたに聞こえるように、あらかじめ周到に準備しているからである。したがって、プロの話も、その話が論理的に聞こえるかどうかでその話の内容が本当に信憑性が高いかどうか判断することはできない。

プロの話を聞く側の立場の人は、どんな分野であれ、人が語っている内容をそのまま真に受けるのではなく、説明している人の立場(ポジション)はどこにあるか見極めて、その立場にとって都合の良い話題ばかりを選び理屈を組み立てている可能性がある、と考える必要がある。つまりプロが語る話というのは、その話を我々に聞かせることで我々の行動が変化させ、それにより彼(あるいは彼女)が得をする状況を作り出そうという動機が根底にありその動機(「自分が得をしよう」という動機)によってあらかじめ話を綿密に組み立てておいて我々に語っているのだ、と理解する必要がある。たとえプロの説明であっても、「もしこのプロとは別の立場のプロが説明すれば、今聞かされている説明とは真逆の説明をするかも知れない」というくらいの気持ちで話を聞く必要がある。説明してくれるのがプロの場合でも、信用しすぎて ひとりの話だけを聞くのではなく、念のため 全然別の立場のプロたちの説明も聞いて、その上でそれら多種類の説明を高いところから俯瞰するように眺めて、自分の立場にとっては本当は何が良いことで何が良くないことなのか、自分の頭脳を使ってじっくり独りで判断する必要がある。

 

つまり、ポジショントークの問題点は、

・専門家がする話は理路整然と聞こえ、ポジショントークとは分かりづらい
・これはそう聞こえないようにあらかじめ周到に準備しているからである
・実はその話により我々の行動を変化させ、その専門家が得をする状況を作り出そうという動機が根底にあるかもしれない

ということでしょうか。

そしてその対策は、

・専門家の話を聞く場合、そのまま真に受けるのではなく、その専門家の立場(ポジション)はどこにあるか見極めて、もしかしたら彼らに都合の良い話題ばかりを選び、理屈を組み立てているかもしれない、と考えるべきである
・ひとりの専門家を信用しすぎず、全く別の立場の専門家の説明も聞いた上で、自分にとって何が正しいかを自分の頭で判断すべきである

となります。


話をする専門家がどういう人かで、問題の程度が違うと思います。

営業パーソンのセールストークなら、会社の方針でこれを売りたいのだなとわかり、ポジショントークが当たり前なので、まあ許せます。最初から疑うことができるからです。

一方、中立的なはずの大学教授の話が、実は政府の委員であって、その立場で政府の方針に沿ったポジショントークをしているなら、それは許せません。大学教授だから中立なんだろうと信頼して信じてしまうからです。この場合、話し手に悪意があるかどうかは関係ありません。

つまり、

・専門家が専門分野の難しい話をする際に、
・中立の立場を装い、あるいは多くの人が中立だとみなしている肩書を持ち、
・それなのに実際は意識的あるいは無意識に片寄っており、
・その専門家あるいは専門家が所属する・関係する組織に有益であるだけで、
・聞き手には損をさせてしまう

という場合のポジショントークは悪質だということです。


コンサルタント、アドバイザー、〇〇エキスパート、アナリスト、ジャーナリスト、フィナンシャルプランナー、評論家、科学者、医師、大学教授といった専門家が、中立の立場で物を言っているかのように見せて、実はボジショントークであるというのが一番悪質だということになります。

素人がとれる対策としては、
・〇〇大教授などの肩書に騙されず、つねに疑う
・ひとりの専門家の言うことをうのみにせず、複数の意見を集める
くらいしかないかもしれません。