YukunP’s diary

古すぎる「定年」のイメージを変えたい! 今の定年は違うんです

定年後再雇用の心得

 1月にこのブログを始めて半年たちました。いままで定年後再雇用について書いたことをまとめてみました。

■なぜ再雇用なのか
 60歳定年後の選択肢は、起業、再就職、再雇用、家業を継ぐ、リタイアなどがある。起業、家業を継ぐのは少数。再就職は就職先を探すのがかなり難しい。リタイアは収入面で厳しい。ということで、普通の会社員なら再雇用が一般的な選択。

■再雇用社員として働くにあたっての考え方
 一生働くことを前提とし、再雇用は定年後の最初の5年間の最重要ビジネスと位置付ける。将来、再雇用は70歳まで延長できるかもしれないので大切にする。
 目標は2つ
 1. 会社に対するアピール
 再雇用での働き方を確立する
 2. 再雇用終了後の準備
 再雇用終了後の準備をできるだけ早くすること。準備でき次第、移行すること。それは並行してもいいし、新しい仕事だけにしたかったら再雇用をやめてもいい。期限は5年。もしかしたら10年かもしれない。

■現状分析
 給料が半分以下となり、出世もないためモチベーションが下がる。
 元の給料が高いほど低下率が高い。インフラ産業などは定年が延長されて給料が変わらないこともある。逆にIT産業などは定年延長はなく低下率が高い。IBMは一律年収208万円。
 元管理職は不利。役職を降り、権限をはく奪され、会議にも呼ばれなくなった後、新しい仕事が割り当てられず、とにかく仕事がない状態になりやすい。
 非管理職は仕事が継続し給料だけが下がる。

■会社から見た再雇用社員の評価 再雇用社員は会社からどう見られているのか
 定年とは60歳という年齢を理由にした解雇である。会社は解雇したいので法律上解雇できる60歳をもって解雇した。これは現役引退勧告であり、もう活躍しなくていいというメッセージである。この現実を受け入れなければならない。
 とは言ってもまだ使えるし、代わりの人もいないし、コストが安いからぜひ続けて欲しい。ここが出発点。
 会社から求められることは、
 ・人材の有効利用 現場の運用のための戦力 専門家
 ・一スタッフとして現場で活躍すること
 会社の評価
 ・高い専門能力を持っている  86.6%
 ・幅広い人脈を持っている  71.8%

■自分の意識を変える
 自分に対する会社の認識が変わったことを理解し、自分の意識を変える必要がある。そのため、まず派遣社員フリーランスと比較し、最後に正社員と比較する。

1. 派遣社員との比較
 給料は派遣社員と同じくらいなので、比較されて「あの人はいらないから代わりに派遣社員を入れて欲しい」と言われないようにする。
 派遣社員に負けるのはTOEICのスコアや低姿勢。そのマイナス分を十分埋められる専門知識、業務知識、社内ネットワークを持つ必要がある。
 長期間、健康で働けることのアピールも必要。

2. フリーランスとの比較
 再雇用は契約社員なのでフリーランスとは違うが、1年契約で企業と契約を結んでいる点、個人が持つスキルを活用するという点では似ており、副業、フレックスタイム制、テレワークを加えるとさらに似てくる。
 会社員として厚生年金、健康保険、福利厚生といったメリットを享受しつつ、はじめは今の会社を最大のクライアントと位置づけ、徐々に副業を開拓してクライアントを複数抱えるようにしてリスク分散を図り、いいクライアントが見つかればそちらに重心を移すというシナリオを目指す。

3. 正社員との比較
 再雇用社員には情報が入ってきにくくなるので正社員と同じように仕事をするのは難しい。このためスキル重視・効率重視に転換する。
 社内でやるべき仕事は、
 ・出世に結び付かない裏方の仕事、目立たない重要な仕事をする
  →現役社員に仕事を取られることがない
  →目立たないので評価されないが、給料は変わらないので問題はない
  →現場の社員には評価してもらえる
 ・複数のスキルが必要な難しい仕事をする 
  英語、技術、ビジネス経験、社内コミュニケーションなど
  →派遣社員にはできないので置き換えられない

・会社に集中していた意識を離し自分に集中させる。テレワークなのでやりやすい。
・会社の価値を高めるのではなく、自分の価値を高める。
・会社への投資を控え、新規事業に投資する。

■社内での行動を変える
やるべきこと
・プロとして仕事をし、感謝し低姿勢になる
・積極的に新しい仕事を引き受け、仕事がなくならないようにする
・会社で得られる秘密情報以外の最新情報、ノウハウ、スキルを最大限利用する
・健康で長く働くことを強くアピールする

やるべきでないこと
・出世できそうな仕事に関わること
・上司への過剰なサービス
・積極的に課題を解決すること 再雇用なので出しゃばらないほうがいい
・組織の改革をすること
・ノウハウを渡すこと
・病気、体力低下、意欲低下のアピール

■プロ、専門家になるためのアイデア
・最新技術、先端技術は期待されていないことを認識する
・世の中の一般的な知識・情報の取得に集中し、定番技術をマスターする
・専門分野に関連する汎用的な知識を身につける
・手持ちの専門分野・スキルをさらに磨く

WindowsのOSの機能やアプリの機能を一通りマスターする
・社内の一般的な知識・情報を一通り身につける
・自社のホームページを詳細に見て製品・サービスについての知識を深める
・社内のいろいろな組織が作成しているページを調べ、多くの情報を知り尽くす
・英語を使う職場であれば英語を磨く
・データ処理を依頼されるならExcelマクロのプログラミングができれば有利
パワポなど資料作成のテクニックは派遣社員に負けるのでそこに労力はかけない

■再雇用契約書の交渉
 仕事が同じなのに待遇が大幅に悪化するのは同一労働同一賃金の原則に反し、労働契約法20条に違法している。このことを主張し、待遇が悪くなるのは責任の重さなどがが変わるからなどと説明してもらい、契約書に明記してもらう。
 契約書作成は管理職も参加するのでそこで納得いくまで話し合いができる。

■現場のメンバーとのコミュニケーション
 現場のメンバーは契約書を見ないので今までと同じようにやってもらえると期待している。これに対して話し合いが必要。時間をかけ、問題が生じたら繰り返し説明する。

■偏見への対応
・まずは仕事をして結果を出す
・老人に見える現状を認識しジャケットを着るなど服に気を使う
・とにかく言われた通りにやってみて失敗したら用意していた改善案を出す

■ゴール
・最小の時間と努力で会社の仕事をこなす
・再雇用を継続できるように専門知識、スキル、社内ネットワークを更新し続ける
・空いた時間と労力、使える知識とスキルとノウハウを駆使して新規事業(ボランティア含む)を開拓する

 再雇用についてはこれで書き尽くしたと思います。今後もし新しい発見があれば追加したいと思います。