定年後」が充実している人に聞いた、幸せに過ごすコツ(TJMOOK)
という本が2023年1月に出版されています。
これは参考になるかもと見てみたのですが、前書きのページに
充実したセカンドライフを送っている方々へ取材し、先輩方から「人生の後半戦を幸せに過ごすためのコツ」を教えていただきました
とあるように、情報ソースは団塊の世代か、若くても5歳くらい下の世代であり、現在の60代前半には残念ながら当てはまらない部分が多いと思います。
60代に当てはまらないのなら、この本がターゲットにしている55歳くらいの層にはもっと当てはまらないはずです。
そもそも、現在では60歳の「定年」は通過点に過ぎません。
ほとんどの人は、定年後も再雇用で今までと同じように働きます。
仕事第一である団塊の世代は、60歳で定年になって第二の人生を歩み始めた際に、もう一度仕事をして、第二の人生を輝かせたいと考えたようです。
一方、仕事に疑問を持っている新人類世代は、65歳で再雇用終了になって年金をもらえるようになった際に、もう仕事は十分やったので、第二の人生は自分の本当にやりたいことをやりたい、と考えるのではないでしょうか。
そしてその下の世代も、どちらかというと65歳を過ぎて仕事をしたくない、自分のやりたいことをやりたい、という考え方が主流だと思います。
その視点でこの本を見ると、
・なぜそんなに仕事をしなければならないのか
・なぜ趣味を探すのにそんなに苦労するのか
・なぜまた大学にいかなければならないのか
・なぜいまさらSNSの使い方を教えられなければならないのか
と疑問がわいてきます。
今の55歳も同じような疑問を持つのではないでしょうか。