かけた時間に対する効果、すなわち「時間対効果」のことである。かけた費用に対する効果(費用対効果)を意味する「コストパフォーマンス」の「コスト」を「タイム」(時間)に置き換えた造語。
「タイパとは」で検索した記事、うまく説明していると思われる部分は、
タイパとは?注目される背景や意識される理由を解説(STRATE)
膨大な情報の中から、「如何に時間を有効的に使って、効率的に情報を収集するか」と考える人が増えたこと、情報処理をスピーディーに行い、余剰時間を生み出したいと考える人が増えたことから、タイパという考え方が自然と広まることになったのです。
タイパ(タイムパフォーマンス)とは?注目される背景や高めるメリット、方法を解説(Chatwork)
タイパとは?ビジネスシーンにおける事例と注意点(Monegy)
Z世代を1000文字くらいで語りたい-「コスパ」から「タイパ」へ(ニッセイ基礎研究所)
若者の間で使われているタイパは、消費結果をフックに他人とコミュニケーションをとる際に如何に時間をかけずに、効率よく満足のいくコミュニケーション水準まで自身の経験値や知識量を増やすことができるかという文脈で使われている。
コスパよりタイパ!Z世代の最新トレンド「タイパ」を知ってる?(セソンカード)
タイパを意識している傾向が強い人には、いくつかの特徴があります。
【特徴1】わからないことがあると、すぐにSNSなどの情報で調べる
InstagramやTwitterなどの評価を参考にする。
新しく何かを勉強する時は、本を読んだり図書館で調べたりするよりも、YouTubeなどの動画で情報を効率的に集める。【特徴2】ネタバレを好む
映画を見るときにネタバレ情報を探し、自分好みの内容かを調べてから本編を見るかどうかを検討する。
誕生日などの贈り物はサプライズで用意せず、事前に欲しいものを本人に確認し、確実に喜んでもらえるものを購入する。
Z世代はなぜ時間があるのに時短を求める?「タイパ消費」の実態(DIAMOND Online)
いくつかの記事を読んでみて、タイパを意識するというのは至極当たり前のことだと思いました。
この当たり前のことがなぜ話題になってしまうのかというと、タイパをあまり意識しない人にとっては、若者による、
・すぐスマホで調べる
・映画を倍速で見る
・映画を見るときにネタバレを気にせずにまずどんな映画かを調べる
・本を読まずにYouTubeなどの動画で情報を集める
・誕生日などの贈り物を事前に本人と調整する
という行為がおかしく見えるからです。
でもこれらはすべて合理的だと思います。
今はスマホで調べられるのだからすぐ調べるのはおかしくありません。図書館に行って調べるより断然速いし、効率的です。
映画は昔は特別な芸術作品でしたが、今では数ある動画のひとつに過ぎず、時間をかけて見るべきものか事前にチェックしたいというのはおかしくありません。
また、会話のネタとして知っておきたいだけなら、あらすじだけ知りたいというのもおかしくありません。
読書は昔は学問の基本でしたが、今ではWebコンテンツ、動画を含めた大量の情報の一部に過ぎません。たくさんの本を読む時間はないので、読むべきか事前にチェックしてから読む、というのはおかしくありません。
相手と常にコミュニケーションしているなら、贈り物が何がいいかを事前に確認するのはおかしくありません。
タイパ重視という傾向は、最新の技術(Web検索、倍速再生、SNS、大量の記事・動画投稿)を利用して大量に情報を処理したい、合理的に行動したい、というニーズに対応した結果に過ぎません。
最新の技術を前に今までと同じやり方を続ける、膨大な情報を前にあきらめる、何もしない、とならずに進化した姿が若者なのだと思います。