IBMのように60歳を過ぎたら再雇用で年収208万円になり、NECのように「高度人材」なのに社外に出すという状況をみると、IT業界では長く働けないのかなと思います。
2050年頃には年金の支給開始が70歳になるかもしれません。おそらく60歳から繰り上げ受給できると思いますが、その場合の支給額は半分くらいになるでしょう。
ただでさえ少ない年金が半分になればやっていけません。これを避けるために70歳まで働かざるを得ないのですが、IT業界だとそれが難しいかもしれません。
その場合に考えられるのは、稼げるうちはIT業界で頑張り、タイミングを見計らって長く働ける業界に転職するといった作戦です。
50代での転職は難しいと言われますが、30代、40代なら新しい業界で再スタートできると思います。そのため例えばインフラ産業の現場で働くことを目指し、若いうちから副業として現場でバイトをしたほうがいいかもしれません。
将来は、IT業界から途中で必ず別の産業に転職するのが当たり前になるかもしれません。
もしこのやり方をIT業界で働く全員が実行したらどうなるでしょうか。年寄りがいなくなって良くなるようにもみえますが、そうとも限らないと思います。
30代半ばからみんなが資格のための勉強を始め、転職活動をし、仕事がおろそかになります。みんなそわそわし、今の会社の将来などどうでもよくなります。
これで仕事に支障がない、影響がないと言い切れるでしょうか。
学生が先輩のそんな姿を見てIT業界を目指すでしょうか。長く働けないからやめようとなるかもしれません。
40代くらいで一部の人以外はリストラ対象というような風潮は業界全体をダメにすると思うのですが、経営者たちは目先しか考えてないような気がします。